金楠水産株式会社は、大正10年から100年、明石だこのおいしさを4代にわたり追求してきました。弊社は2019年から、水産業として干物の販売などへと事業拡大した金楠水産をもう一度「明石だこ」のブランドとしてリブランディングするためにデザインで向き合いました。TETOTETO Inc.と共に、たこで世界を救えると本気で信じている金楠水産の樟陽介氏の想いを具現化するために「御多幸」というコンセプトをデザインし、金楠水産ブランドを、ブランドアイデンティティ、ウェブ、パッケージ、グッズ、PRといった様々な角度からデザインしていきました。
明石は、日本の標準時子午線としても有名です。明石だこのシンボルマークは、その最高の品質が日本の明石だこのスタンダードになるように設計しました。ビジュアル・アイデンティティは、たこのイメージを色と形を用いて印象的に記号化するために、イラストレーションをメインに設計しています。シズルの強い写真にも負けない執拗な書き込みのある木原未沙紀氏のイラストレーションがグラフィックのインターフェースを豊かにしてくれました。
夏至から数えて11日目のことを、旧暦で「半夏生」と言います。昔から半夏生にはたこを食べる風習があったこともあり、1年で最もたこがおいしいこのシーズンに、贈答品としてたこを贈るようなことが習慣化できないかと考え、その熨斗紙の水引もたこの足でデザインされています。そして、100周年を機にECサイトでの直販をはじめるにあたっては、ブランドサイトとECサイト全体で、金楠水産の世界観に触れてもらえるよう設計しています。