Canon EXPOは、キヤノンが2000年から5年ごとに開催している一社単独の総合展示会です。弊社は今回、新型コロナウイルスの影響などで8年ぶりの開催となったCanon EXPO 2023のロゴマーク開発から、展示会に向けて「キヤノンの挑戦」と題して実施された新聞広告のクリエイティブ、展示会場全体のデザインシステムの構築、会場までの導線に掲出されたOOHのクリエイティブまで、クライアントであるキヤノン株式会社のみなさま、また、代理店である株式会社電通のチームと共にディスカッションを重ね、多岐に渡りデザインで向き合わせて頂きました。
Canon EXPO 2023のロゴデザインは、光学技術から始まりいくつもの技術と複合的・多角的に相関しながら成長・進化していくキヤノンの歴史の集積を象徴したシンボルロゴと、Canon EXPO 2023というイベントを視覚的に正確に伝達するためのタイプフェイスロゴから成り立つデザインが採用されました。開発の過程においては、キヤノン内部のデザインチームとロゴのコンセプトやデザインシステムに関して提案・議論を重ね、最終的なデザインに落とし込んでいきました。ロゴのコンセプトをより直感的に伝えるためのモーションロゴへの開発に当たっては、弊社パートナーのEDP graphic worksと連携し、サウンドデザインも含めたモーショングラフィックデザインを制作し、展示会場やウェブ等で使用する上で最適なフォーマットへと落とし込んでいます。
「キヤノンの挑戦」と題された新聞広告シリーズのデザインにおいては、記事体広告でありながらもCanon EXPOへの期待感をしっかりと醸成するものにするために、Canon EXPOのロゴデザインから展開した新聞広告のデザインフォーマットの設計から行うことで、シリーズ全体を通して一貫したアートディレクションにすることによって企業からののメッセージが読者に印象的に伝わるように心掛けました。各回で紹介されるキヤノンの技術を表現するビジュアルに関しても、企画段階から定着まで関わらせて頂き、記事体広告の取材、編集、記事化においては日経新聞のチームとも連携し、製作のプロセス全体を通じて弊社としてもキヤノンの多岐に渡る技術への理解を深めることができました。
展示会場全体のデザインシステムは、誘導サインとしての役割と会場のゾーニングの役割を念頭に、キヤノンのデザインチーム、電通ライブチームの皆さまと連携しながら、ロゴのデザインともリンクするカラー展開を軸に設計しました。
みなとみらい駅からCanon EXPO 2023の会場までの導線上のOOHクリエイティブにおいても、展示への期待感を醸成するカラーリングと誘導サインの役割を意識したデザインを展開しました。当日に行き交う多くの人々がCanon EXPO 2023のロゴが刻印された紙袋を手にして歩く姿を見て、改めて大きなプロジェクトにデザインで向き合わせて頂いたことを実感し、このデザインがキヤノンの多くのステークホルダーの印象に残り、次回のCanon EXPOへの期待値も高めるものになることを願っています。