株式会社 侍は、質の高いマンツーマンレッスンが受講できる「侍エンジニア塾」というオンラインプログラミングスクールを運営しているスタートアップ企業です。弊社は2020年から1年かけて、当社が今後本格的にマーケティングを開始していく前段階に、コーポレート領域とサービス領域のリブランディングからはじまり、コミュニケーションデザイン展開まで、デザインで向き合いました。
同社はプログラミング技術を習得することでユーザーの人生がいい方に変わると考えています。社長の木内氏自身もエンジニアでありデザイナーでもあるため、その実感値が事業の価値にも強く反映されています。また、これからの時代、テック人材が増えることが世界の課題解決につながり、ひいては世界平和にまで発展するという大きなヴィジョンを抱えていました。そのヴィジョンのスケール感を受け止めることができる芯の強さが、ブランド・アイデンティティデザインのポイントになりました。
侍の新しいブランド・アイデンティティをデザインするに当たっては、元々のシンボルマークのモチーフとなっていた太陽のモチーフを継承しつつ、そこに当社の「ブランドとしての在り方」「ブランドの価値」などをどう組み込んでいくかを時間をかけて検証・議論しました。最終的に、サービスブランドの価値でもある「ユーザーの人生を引き上げる存在」ということを、SAMURAIのSを象りながらも、よく見るとユーザーの手を右上に引き上げているように見える形に込めることになりました。
コーポレートブランドの刷新に合わせて、サービスブランドも「侍エンジニア塾」から「SAMURAI ENGINEER」に。コーポレートとサービスのブランドに一貫性を持たせるとともに、よりグローバルに受け入れられるデザインへと進化しました。ターゲットニーズに合わせてサービスプランも多数存在するため、それらに展開された際にも一貫したブランドイメージを保持できるようなデザインガイドラインを設計しました。ブランドカラーの赤の規定も、オンスクリーンメディアでの見え方が単調にならないよう、色幅をもたせたレギュレーションを規定しています。今回はクライアントにも許可を得て、新しいSAMURAIのブランド・アイデンティティを決める過程で検証したプロトタイプも一部紹介いたします。